郊外住宅地として阪神間で最初期に開発された住宅地で、約40年間地元に根付いてきた保育園の建替え計画です。
モダンな住宅が多く、また、現在も田園風景が残るのどかな地域の中、建替え後も永く街に愛される建物を目指しました。
コンクリート打ち放しと合わせ、スモーキーカラーと呼ばれる色合いを使用することで、カラフルであっても落ち着きのある、上品なイメージの建物としています。
内部はホールに隣接した保育室との間を可動間仕切りとすることで、行事にも対応できる広々とした一室空間となるよう設計しています。
子供たちが長い時間を過ごす保育室も、全体的には穏やか色合いでありながら、ポイントで印象的なカラーリングを行っています。
地域の原風景として、そしてこども達の思い出として、永く心に残る建物となることを、設計の願いに込めています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Photo:Yuko Tada